京都粟田焼窯元 錦光山宗兵衛伝
― 世界に雄飛した京薩摩の光芒を求めて ―
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編著者:
錦光山和雄 (著)
ISBNコード:
978-4-7589-7020-4
発売日:
2018年2月13日
定価:
3,080円(税込)(四六・394頁) |
内容
本書は、京都粟田焼の窯元であり、京焼の近代化に尽力して近代日本を支えた名匠・錦光山宗兵衛家と京都粟田焼の盛衰を、江戸・幕末の動乱期から明治を経て昭和初期にいたる歴史の中で描いたものである。「京薩摩」は「世界一の細密描写の絵付陶器」と呼ばれ、海外の王室や貴族にまで求められ、現代ではそのあまりに高度な絵付技法のため再現不可能といわれる超絶技巧の工芸品と呼ばれるまでになっている。 京焼の歴史だけでなく、錦光山家と粟田焼の変遷を各時代の「経済と文化」とに絡めて描き、明治という時代の精神性がどのようなものであったかということも伝わってくる。 錦光山家や粟田焼、京薩摩などの秘められたエピソードを、初出の文献資料や本邦初公開の貴重な写真などを使い、数多く紹介した。 加えて、海外で所蔵されている錦光山宗兵衛の作品の最高峰 (masterpiece)と言われている天才絵師・素山の描いた作品も口絵に掲載し、歴史や美術を愛好する者にとっては待望の書と言える。