音韻研究 理論と実践

- 音韻論研究会創立10周年記念論文集 -


目次


     
はしがき 今井邦彦 v
     

第1部 強勢・アクセントとイントネーション

アクセントのタイポロジー 原口圧輔 3
ピッチアクセント言語考 - 日本語の動詞とバスク語ゲルニカ方言を中心に 吉田優子 7
英語の強勢分布 柴田知薫子 11
韻律理論における古英語強勢配置の分析 山田英二 15
基本的規則から派生的規則への拡張 - 文法習得理論にもとづく文法理論 水光雅則 17
英語の無強勢化 根間弘海 21
リズム強勢 - 距離と均整リズム 小野浩司 25
ウィネバゴ語韻脚の存在再証明: 韻律外性と韻脚の重さの重要性 田中伸一 27
自動詞構文の強勢と音調 時崎久夫 33
イントネーションの関連性モダリティ理論 河野 武 37
情報構造とイントネーションとの関係 - discoursemarker としての by the way の用法 伊関敏之 41
     

第2部 音節とモーラ

日英語の音節構造制約 窪薗晴夫 47
聴覚印象と音節構造の関連をめぐって - フィンランド語はなぜ日本語話者に「こっけい」 に聞こえるか 堀誉子美 51
音節の数・音節の境 本間 猛 55
子音の統率関係に関する一考察 都田青子 57
オンセット構造に関する制約 - スワヒリ語に見られるNCクラス夕-を中心に 杉本貴代 59
ルーマニア語の子音連続に関する一考察 佐々木冠 63
音節かフットか: 借用語の促音化を探る 川越いつえ 67
歌唱に見る日本語の特殊モーラ 氏平 明 71
茨城北東部方言における動詞の強意形とモーラ子音の生起位置について 數見由紀子 77
音節構造と七五定型のリズム 岩井康雄 79
音節構造から見た「複合語アクセント規則」と外来語の平板式アクセントについて 田中真一 83
依存関係と構造的類推 豊島庸二 89
     

第3部 語形成と音韻論

「キムタク」愛称語の許容度について 原田龍二 93
オノマトペの派生と適格性条件 那須昭夫 95
連濁考 太田 聡 99
連濁は音韻規則か 内海 淳 101
接辞 ‐ly の特殊性について 橋本文子 105
     

第4部 分節音韻論

母音体系の類型論 渡部眞一郎 113
英語の異音過程 南條健助 117
音声的類似の諸相 中村光宏 121
英語の rhotics のふるまい 高橋直彦 127
英語のわたり音の分節に関する一考察 山本武史 129
外来語に関する音韻制約について 田端敏幸 133
日本語の母音無声化の地域差 吉田夏也 137
最適性理論によるドイツ語の語末無声化の分析 三間英樹 139
鼻音と破裂音にみられる息の流出上の特徴 - 日英語の比較分析 中岡典子 143
第2言語習得における語彙後規則転移について 西原哲雄 147
音韻論における Spread αの可能性 高橋幸雄 149
     

第5部 音声表記と音韻史

基本母音について 長瀬慶来 153
音韻論と音声学と書記法 伊勢井敏子 157
英語辞書の発音表記 牧野武彦 159
スタンダードイングリッシュの成立と発音の変化 松沢絵里 163
歴史的音韻変化と最適性理論:シュワ消失の場合 山根典子 167
音声言語の知覚の単位と音韻単位: 音節とモーラ 大竹孝司 175
音声言語理解と分節方法 - モノリンガル話者とバイリンガル話者のデータから 米山聖子 179
発話モデル構築と音韻論との関わりについて - 言い誤りをデータとして 寺尾 康 183
音韻理論と心理的実在性 立石浩一 187
音韻理論と言語障害 上田 功 191
     

第7部 コンピュータと音韻論

Perl 言語による音韻論の検証 福島直之 195
音声分析用ソフトウェアの利用のすすめ 村田忠男 201
単一化文法における音韻素性制約について 松井理直・郡司隆男 203
     
あとがき 原口庄輔 207
執筆者一覧   209
音韻論研究会について   211


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