動的語用論の構築へ向けて 第4巻
編著者:
田中廣明 秦 かおり 吉田悦子 山口征孝 (編)
ISBNコード:
978-4-7589-1378-2
発売日:
2025年1月9日
定価:
4,400円(税込)(A5・272頁) |
内容
ことばは今この瞬間に動き、獲得され、歴史的に変化し、ミクロ、マクロに渡って変異する。そのとき、何がどう働いているのであろうか。そこにある「未知なるもの」の解明こそがことばの動的な性質の鍵となる。本書『動的語用論の構築へ向けて』(第4巻)は、「言語哲学」と「相互行為言語学」の合同、「会話分析」「実験語用論」「言語人類学」「イン/ポライトネス」など、分野を横断する新しい語用論の領域に挑戦する。
目次
第I部 言語哲学・デフォルト意味論・社会的語用論
第1章 動的なディスコースの意味のための動的な機能的命題に向けて
チー=ヘー・エルダー カーシャ・M.・ヤシュチョウト
翻訳・訳注・解説:田中廣明
第II部 談話分析・相互行為言語学・会話分析
第2章 発話権の獲得および維持における競争的言語行動
―日本語およびロシア語の三者間課題達成会話データより―
ツォイ エカテリーナ
第3章 激動するメディアとメディアスポーツにおける言語行動の分析
多々良直弘
第4章 生徒の聞き手行動「はい」「うん」と参加フレーム
―楽器レッスンの相互行為分析から―
横森大輔
第5章 日本語の自然発生会話における一人称代名詞の動的な表出
―「主張」を含む連鎖に着目して―
小澤 雅
第III部 実験語用論・言語獲得・社会神経科学
第6章 取り立て詞ダケ・モの理解の発達
三浦優生
第7章 保護フレームと関連感知によるユーモア理解の動的語用論
中村太戯留
第IV部 言語人類学―言語社会化と記号論
第8章 物語りと感情
―グイ/ガナの場所をめぐるトークの分析から―
高田 明
第9章 プイ語の掛け合い歌における静と動
―定型性と記号論的行為主体性―
梶丸 岳
第V部 動的語用論の展開―イン/ポライトネス・共通基盤化・慣習的含意
第10章 動的イン/ポライトネス研究の試み
―談話的アプローチとインポライトネス場面―
大塚生子
第11章 ELFディスコース内での共通基盤化における談話標識soの使用と機能
抽冬紘和
第12章 形式動的語用論の構築へ向けて
―慣習的含意概念の再検討―
窪田悠介・井戸美里